企業の動向
2023年12月12日
ジョブズコミュニティーレポート 2023年12月号 ―経済活動活発化に伴い、人材不足感が高止まり―
1年前と比べた人材不足感について、経営者や採用担当者に伺いました。(回答期間:2023年11月17日~11月23日)
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調査ダイジェスト
◆「悪化した」58.9%、コロナ前と同程度
1年前と比べた人材不足感について、経営者や採用担当者に伺いました。大型イベントの開催やインバウンドの増加により 経済活動が活発になっている今、各社の人材不足の状況はどうなっているのでしょうか。
全体では、「悪化した」が58.9%と前年より減少しましたが、コロナ前の2019年10月と比較すると同程度であり、経済活動が本格化し、人材不足感が高止まりしている状況といえそうです。なお、厚生労働省発表の2023年10月有効求人倍率は1.30倍(季節調整値)で、昨年同月から0.04pt減となりました。
◆すべての業種で「悪化した」「同程度」が80%超え
業種別にみると、すべての業種で1年前と比べて「悪化した」「同程度」を合計した割合(以下、「不足計」)が80%を超えています。特に、「医療・福祉関連業」「人材サービス業」「飲食業」では3年連続で不足計が80%を超えており、慢性的な人材不足の状況がうかがえます。その他の業種でも、昨年以降、不足計が80%を超えている業種が多く、特に「製造業・建設業」「運送業」では、2年連続90%超えと、ここ数年で人材不足感が悪化しているようです。「運輸業」では、時間外労働の上限が制限されることによって発生する「2024年問題」がもう間もなく、という状況も影響していることが予想されます。
人材不足解消には、従来の人物タイプや募集内容などに固執しないこと、あわせて、業務効率化や既存従業員のスキルアップなど複数の方法で検討することが重要です。 ①フルタイム正社員の募集から短時間勤務の募集に変えたことで採用できた事例、②シニアへの固執したイメージを払拭し採用を増加させた事例、③作業の機械化によって業務効率化を進めた事例など、ぜひ参考にしてみてください。
過去のアンケート調査
JBRCウェブサイトでは、本調査シリーズを掲載しています。
・「アルバイト・パート募集にSNSを利用」58.7%
・「もともと最低賃金額以上だがさらに引き上げた」が約2割
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