企業の動向
2023年10月18日
ジョブズコミュニティーレポート 2023年10月号 ―「もともと最低賃金額以上だがさらに引き上げた」が約2割―
2023年度の地域別最低賃金は全国加重平均で初の1,000円台となる1,004円、前年度からの引き上げ幅は過去最大の43円となりました。最低賃金の改定を受けて、アルバイト・パートの募集時賃金をどの程度引き上げたか、経営者や人事担当者に伺いました。(回答期間:2023年9月22日~9月28日)
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調査ダイジェスト
◆ 「もともと最低賃金額以上だがさらに引き上げた」が約2割、「医療・福祉関連業」でもっとも多い
全体では、「最低賃金額と同額に引き上げた」が41.8%ともっとも多いものの、「もともと最低賃金額以上だがさらに引き上げた」と回答した企業も17.4%と約2割存在しています。
業種別では、「医療・福祉関連業」で「もともと最低賃金額以上だがさらに引き上げた」が27.7%で約3割と他業種と比較して多く、一方で、「小売業」では同選択肢の回答は約1割と少ない結果になりました。地域別では回答に大きな差は見られませんでした。
引き上げ幅が過去最大であったため、募集時賃金の改定を意識した企業も多かったことでしょう。「最低賃金額以上だがさらに引き上げた」が2割も存在している背景には、新規募集の競争力維持や既存スタッフの定着のため等、人材不足対応として賃金の引き上げに取り組む企業の様子がうかがえます。
【参考】採用担当者意識調査レポート アルバイト・パートの基本給の引き上げを行った理由(複数回答)
1位:既存スタッフの定着、モチベーションアップのため 46.4%
2位:新規スタッフ採用のため 40.5%
3位:最低賃金改正への対応のため 31.0%
過去のアンケート調査
JBRCウェブサイトでは、本調査シリーズを掲載しています。
・過去最大43円の最賃引き上げ、「経営に影響」74.8%
・単発アルバイトを募集55.0%、人材不足対策として存在感高まる
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株式会社リクルート ジョブズリサーチセンター
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