企業の動向
2024年01月22日
ジョブズコミュニティーレポート 2024年1月号 ―年収の壁・支援強化パッケージを「すでに活用済・検討中」19.2%―
「年収の壁・支援強化パッケージ」の活用意向について、経営者や採用担当者に伺いました。(回答期間:2023年12月22日~2024年1月5日)
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調査ダイジェスト
◆「すでに活用済または検討中」は19.2%
年収106・130万円の「年収の壁」を意識せず働けるよう、政府は2023年10月より「年収の壁・支援強化パッケージ」をスタートしました。助成金や被扶養者認定により、年収の壁を越えても手取りが減らないための施策です。アルバイト・パートの就業時間調整が減ることが期待されますが、開始から約3カ月後の各社の活用・検討状況を伺いました。
「すでに活用済または検討中」は19.2%。飲食業やサービス業では比較的活用・検討が進んでいますが、全体としてはまだ限定的です。「対象者がいる・いそうなので今後検討」42.2%、「対象者がいるかは不明だがいたら検討」17.6%となり、医療・福祉関連業や製造業・建設業を中心にこれから対象者の確認や検討に入る企業も多いようです。対して「対象者がいるかもしれないが活用しない」は10.5%となりました。
◆「税や社会保険、扶養控除の理由で、年収を一定額以下におさえたい」30~59歳女性では2割超
当社の「求職者の動向・意識調査2023」で、今後働く時間・日数を増やしたくない(増やせない)人にその理由を聞きました。
アルバイト・パート就業者では「プライベートの時間を確保したい」51.6%、「体力や健康面に不安がある」41.2%などが上位ですが、「税や社会保険、扶養控除の理由で、年収を一定額以下におさえたい」も16.8%となり、特に30~59歳女性では2割を超えています。
年収の壁・支援強化パッケージの活用により、年末にかけて発生しやすい就業時間調整が減り、貴社の従業員がより多く働けるようになるかもしれません。制度の詳しい内容を知らない、まだ検討を始めていないという企業においては、まずは政府ホームページなどから情報収集し、対象者の有無や、働き方の意向確認に取り掛かってはいかがでしょうか。
【参考】
・厚生労働省 年収の壁・支援強化パッケージホームページ
・当社特集ページ
過去のアンケート調査
JBRCウェブサイトでは、本調査シリーズを掲載しています。
・経済活動活発化に伴い、人材不足感が高止まり
・「アルバイト・パート募集にSNSを利用」58.7%
●本レポートに関するお問い合わせ先
株式会社リクルート ジョブズリサーチセンター
jbrc@r.recruit.co.jp
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