各種調査
2021年12月09日
ジョブズコミュニティーレポート 2021年12月号 ―「1年前よりも人手不足が悪化」が52.4% 徐々に人手不足感が強まる―
株式会社リクルートでは、採用担当者向けサイト「人材インフォ」のメールマガジン会員に対して、継続的にアンケート調査を行っています。今回は、1年前と比べた人手不足感について聞きました。
2021年10月1日に新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が解除されて以降、時短営業やイベント開催など行動制限に緩和の動きがありました。こうした状況下で、人手不足感に変化があるかどうか、採用担当者など企業の皆様に伺いました。
「1年前よりも人手不足が悪化した」は、コロナウイルスの感染拡大の影響を受けた2020年6月以降、継続して増加し52.4%となりました。足下の有効求人倍率は1.15倍で2019年10月の水準(1.58倍)とはまだ開きがありますが、徐々に人手不足感が強まっていることが分かります。
業種別に見ると、人材サービス業と飲食業で「1年前よりも人手不足が悪化した」が65%を超え、特に飲食業では2019年10月の52.8%よりも回答割合が大きくなりました。飲食業の新規求人数(※1)は2021年10月が45,758で、2019年10月の71,414に届かないものの、行動制限の解除や年末需要の影響を受けて採用環境に変化が生まれているものとみられます。
1年前の2020年11月と比較すると、「1年前よりも人手不足が悪化した」が15ポイント以上増加したのは人材サービス業、飲食業のほか、製造業・建設業、小売業で、人材ニーズの回復傾向がうかがえます。10ポイント未満の増加だったのは医療・福祉関連業と運輸業で、いずれも2020年の落ち込みが比較的小さく、一定の人材不足感が続いているようです。一方で、サービス業は3.8ポイントの減少となっており、まだ人材ニーズの回復が表れていないものと考えられます。
地域別に1年前の2020年11月と比較すると、全ての地域で「1年前よりも人手不足が悪化した」 が増加しています。全体として、回答者数が比較的多い飲食業や製造業・建設業の人材ニーズの回復がけん引している可能性があります(※2)。
(※1)厚生労働省「一般職業紹介状況」の産業・事業所規模別新規求人数のうち「飲食店」の求人数
(※2)アンケートごとに回答者の数・業種別割合が異なることにご留意ください
なお、JBRCウェブサイトでは、本調査シリーズを掲載しています。(レポート本文へのリンクは本ページ下部にあります)
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●その他のアンケート結果はこちらから
リクルート 求人広告ネット 人材インフォ
●本レポートに関するお問い合わせ先
株式会社リクルート ジョブズリサーチセンター
jbrc@r.recruit.co.jp
調査ダイジェスト
「1年前よりも人手不足が悪化」が52.4% 徐々に人手不足感が強まる
2020年11月と比べて、「人手不足が悪化した」が15ポイント以上増加したのは人材サービス業、飲食業、製造業・建設業、小売業
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