各種調査
2021年11月05日
ジョブズコミュニティーレポート 2021年11月号 ―最低賃金改定後も「アルバイト・パートを新規採用」が71.9%―
株式会社リクルートでは、採用担当者向けサイト「人材インフォ」のメールマガジン会員に対して、継続的にアンケート調査を行っています。今回は、最低賃金の改定がアルバイト・パート採用にどのように影響しているかについて聞きました。
2021年10月に、各都道府県で改定最低賃金が発効され、各28~32円、全国平均で過去最大の28円の上昇となりました。今回の改定がアルバイト・パートの採用にどのように影響するのか、採用担当者など企業の皆様に伺いました。
「新規採用を行っており、既存従業員の賃金を上げた」が47.0%と最も多く、最低賃金の改定後も、新規採用や従業員の待遇の見直しによって人材確保を図る企業が多いようです。新規採用の有無で分けると、「新規採用を行っている」は71.9%で、最低賃金の改定後も引き続き採用ニーズが高いことが分かります。一方、「既存従業員の賃金を上げた」は全体の61.7%でした。この中には、最低賃金と同じ水準ではなかったものの、モチベーションアップや新規採用者とのバランスの観点で連動して引き上げられたものも含むと推測できます。
業界別で全体と比較すると、「新規採用を行っている」が5ポイント以上高いのは飲食業(79.5%)と医療・福祉関連業(77.7%)でした。飲食業では、政府の行動制限措置の間に採用を控えたことによる反動があると考えられ、本アンケート以外でも「11月から採用を開始または拡大している」「休業中に人材が退職してしまったため採用を急いでいる」「年末年始の需要を見込んだ採用活動をしている」といった声がありました。医療・福祉関連業では、引き続き底堅い需要があると見られます。なお、「既存従業員の賃金を上げた」が5ポイント以上高いのは小売業と製造業・建設業でした。詳細な回答を見ても、これら4つの業種は「新規採用を行っており、既存従業員の賃金を上げた」が50%を超えており、いずれも人材ニーズが高いことがうかがえます。
なお、JBRCウェブサイトでは、本調査シリーズを掲載しています。最低賃金の引上げに関連したものも掲載しているので、ぜひご覧ください。
(レポート本文へのリンクは本ページ下部にあります)
●関連リンク
ジョブズコミュニティーレポート
・ワクチン接種拡大で「アルバイト・パートの採用を増やす」が37.8%
・最低賃金の引き上げ 「経営全体に影響がある」が50.1%
・アルバイト・パート人材の定着「満足している」が2017年から11.4ポイント増加
その他レポート
・2021年度 最低賃金改定影響に関する調査レポート
●その他のアンケート結果はこちらから
リクルート 求人広告ネット 人材インフォ
●本レポートに関するお問い合わせ先
株式会社リクルート ジョブズリサーチセンター
jbrc@r.recruit.co.jp
調査ダイジェスト
最低賃金改定後も、アルバイト・パート人材について「新規採用を行っている」が71.9%
【業種別】「新規採用を行っている」は、飲食業が79.5%で最多、次いで医療・福祉関連業が77.7%
※ 無料でダウンロードできます。