企業の動向
2023年06月13日
ジョブズコミュニティーレポート 2023年6月号 ―経済活動の再開を受け、人手不足に直面するto C企業が増加―
訪日外国人の増加や新型コロナウイルスの5類引き下げなど、経済活動がコロナ禍前の状態に戻りつつあるなか、企業の経営者や採用担当者に1年前と比べた人手不足感を聞きました。(回答期間:2023年5月19日~5月25日)
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調査ダイジェスト
「1年前よりも人手不足が悪化」56.7%、コロナ禍以降ではじめて減少
全体では「1年前よりも人手不足が悪化した」が、コロナ禍初期の2020年6月27.3%を底に増加してきましたが、今回はじめて減少に転じ、56.7%になりました。人手不足が改善・解消したというよりは、比較対象の1年前(2022年5月)ですでにコロナ影響が弱まり、人手不足が顕在化していたことが、結果に影響したと考えられます。実際に、足元の有効求人倍率(2023年4月/季節調整値)は1.32倍で、前年同月1.24倍から0.08ポイント上昇し、企業の採用ニーズは増しています。
サービス業、小売業、飲食業で人手不足の改善が進まず
業種別では、人手不足の傾向を以下3つに分類できました。
① サービス業、小売業、飲食業:「1年前よりも人手不足が悪化した」が6割を超えました。また、2021年4月から2022年5月にかけて、「1年前よりも人手不足が悪化した」「1年前と同程度の人手不足を感じる」の合計割合(以下 不足合計)が大きく伸長、今回も状況は大きく変わりません。to Cの企業が多く含まれるため、営業自粛の解除を受け、コロナ禍で離れた人手を取り戻そうとしている一方、思うように採用が進んでいないことが想定されます。
② 医療・福祉関連業、運輸業、人材サービス業、情報通信業:①同様、2021年4月から2022年5月にかけて不足合計が伸長しましたが、今回でいずれも減少。人手不足が比較的改善・解消に向かったことが分かります。
③ 製造業:不足合計が継続的に減少しています。他業種に比べてコロナ影響が少なかったため、長期的に採用活動をストップすることなく、計画的に採用できていたことなどが考えられます。
過去のアンケート調査
JBRCウェブサイトでは、本調査シリーズを掲載しています。
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株式会社リクルート ジョブズリサーチセンター
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