企業の動向
2023年05月16日
ジョブズコミュニティーレポート 2023年5月号 ―シニアの採用・活躍課題「適切な仕事がない、分からない」が約5割―
就業者に占める60歳以上の割合はすでに2割を超え、50歳以上まで広げると4割を超えています(参考:総務省統計局「労働力調査」)。シニア(60歳以上)の方を採用し活躍してもらうために、最も課題に感じていることについて伺いました。(回答期間:2023年4月14日~4月20日)
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調査ダイジェスト
「適切な仕事がない、分からない」45.6%
全体では、「健康状態や体力に合わせた適切な仕事がない、分からない」27.6%と「能力やスキルに合わせた適切な仕事がない、分からない」18.0%を合わせた「適切な仕事がない、分からない」と回答した割合が45.6%でした。人材サービス業と運輸業では、その割合が5割を超えています。運輸業においては、ドライバーの仕事が主である企業が多いため、個人の体力や能力に合わせて仕事を変えることが難しいのかもしれません。小売業・飲食業においては、立ち仕事が多いことから「健康状態や体力に合わせた適切な仕事がない、分からない」の割合が増えているのでしょうか。
年齢だけで判断せず、個人に合わせた仕事づくりを
「適切な仕事」を作るには、特に業務過多になりがちな職種の作業を洗い出し、経験がなくても担える仕事を切り出していくことがポイントです。そうすることで、新しい人材を確保することができ、職場全体の労働時間を削減することにもつながるでしょう。また、「シニア=体力がない」と決めつけないことも重要です。配慮はしつつも年齢だけで判断せず、個人に合わせた仕事づくりが求められます。
就業者に占める60歳以上の割合はすでに2割を超え、50歳以上まで広げると4割を超えています(参考:総務省統計局「労働力調査」)。シニア層が活躍できる職場でなければ、人材不足は避けられません。弊社が行った「シニア層の就業実態・意識調査2023」の結果からは、シニア層雇用について積極的との回答は約3割とまだ多くはないものの、シニア層雇用に成果を感じている企業においては、人材不足や業務過多の解消につながっていることがうかがえます。ぜひ、こちらの記事も参考にしながら、どうすれば貴社で活躍してもらえるか考えてみてはいかがでしょうか。
過去のアンケート調査
JBRCウェブサイトでは、本調査シリーズを掲載しています。
・新たに採用に注力したい求職者「主婦」37.6%、「学生」35.2%
・働き手の多様なニーズへの対応課題 4社に1社「必要性を感じている人が少ない」
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