企業の動向
2024年06月20日
ジョブズコミュニティーレポート 2024年6月号 ―人材不足感が「1年前に比べて悪化・同程度」が3年連続8割以上―
1年前と比べた人材不足感について、経営者や採用担当者に伺いました。(回答期間:2024年5月24日~5月30日)
※レポート本文へのリンクは本ページ下部にあります。
調査ダイジェスト
1年前と比べた人材不足感について、経営者や採用担当者に伺いました。
日本政府観光局(JNTO)のデータによると、今年4月のインバウンド客数はコロナ前2019年の約293万人を上回り約304万人を更新する等、経済活動がより活発になっています。各社の人材不足の状況はどうなっているのでしょうか。
全体では「悪化した」が59.2%と前年より増加し、人材不足感は依然高止まりしている状況と言えそうです。
*アルバイト・パート募集時平均時給(三大都市圏) https://jbrc.recruit.co.jp/data/ap/
「小売業」「製造業・建設業」「サービス業」は3年連続で「悪化した」「同程度」が80%以上
業種別にみると、「小売業」「製造業・建設業」「サービス業」は3年連続で1年前と比べて「悪化した」「同程度」を合計した割合(以下「不足計」)が80%以上と、慢性的な人材不足の状況がうかがえます(①)。特に「小売業」「サービス業」はインバウンドの影響を受けやすい業種であり、円安によるインバウンド需要が増える中、人材不足感は続くことが予想されます。一方で不足計の割合が減少傾向の業種も見られます(②)。
インバウンドの継続のみならず来年には大阪万博も控えているため、今後も人材不足の状況は続くでしょう。
ここ数年の大幅な最低賃金の改定に加えて人材確保のため賃上げを実施している企業も多いですが、人材不足の解消には賃金の上昇だけでなくそれ以外の工夫も必要です。従来の募集形態にこだわらない募集方法、プチ勤務による柔軟な働き方の創出などが挙げられます。 (1) 正社員採用にこだわらずパートを同時募集したことで採用できた事例 、(2) お試し短期就業から長期就業の切り替えに成功した事例 、(3) 人材不足解消のカギとなる「プチ勤務」の作り方 など、ぜひ参考にしてみてください。
過去のアンケート調査
JBRCウェブサイトでは、本調査シリーズを掲載しています。
・従業員の学びに関する支援、「特に行っていない」21.2%
・賃上げするも「対処できず利益が圧迫」36.1%
●本レポートに関するお問い合わせ先
株式会社リクルート ジョブズリサーチセンター
jbrc@r.recruit.co.jp
※ 無料でダウンロードできます。