各種調査
2022年10月31日
2022年10月社会保険適用拡大に関する調査【詳細版】
2022年10月より社会保険の適用範囲が変更となり、これまで従業員規模501人以上、雇用見込期間1年以上だったところから、101人以上と2カ月以上を対象に拡大されました。今回の調査は、特に影響の大きいアルバイト・パートとして働く女性を対象に行いました。2024年には従業員規模51人以上に拡大されることを見越して、500人以下で働く方を調査対象としています(今回の拡大範囲の対象でない方も含む)。
調査ダイジェスト
1.もっと働きたい女性でも「社会保険に加入しないよう労働時間短縮」と約2割が回答
実際の勤務時間と理想の勤務時間を質問したところ、理想の勤務時間の方が長い(もっと長い時間働きたい)人は全体のうち約3割でした。そのうち、社会保険の加入意向について、「加入しないよう、所定労働時間を短縮する」と約2割が回答し、その理由で最も多かったのは「手取りが減るから」でした。もっと働きたい人の中でも53.5%が「分からない・検討中」と回答しており、社会保険加入と理想の働き方で戸惑いや葛藤を抱えている人も少なくないでしょう。
2.勤務先に求める説明の内容は「手取りが減らない労働時間数」
勤務先に求める説明内容について、「将来もらえる年金が増えること」「医療保険が充実すること」を求めるのは全体の2割前後で、加入メリットへは関心が高いとは言えません。
勤務先から説明を受けた人のみに絞ると、42.7%の人が「手取りが減らない労働時間数」を求めているのに対し、実際説明を受けたのは23.8%で18.9ポイントの大きな差がありました。どれくらい労働時間数を増やせば手取りは減らないのか、それは今の働き方からどれくらい変わるのか、このあたりを従業員と会話することができれば、本人がより納得感を持って、加入する・しないの方向性を決められるのではないでしょうか。
3.社会保険加入の3大影響についてそれぞれ約半数が「知らない」
社会保険加入の主な影響3つについて聞いたところ、国民年金1号・3号ともに、それぞれの影響について約半数が「知らない」と回答しました。社会保険への加入は保険料負担が増え、「損」と捉えられることが多いですが、将来もらえる年金が増加し医療保険が充実するなど、保険料を払うだけのメリットも存在します。また、1号の場合、社会保険に加入することで保険料負担は軽くなる可能性がありますが、その事実を知らない・誤解している可能性の高い方が多く存在していることが明らかとなりました。(詳細はレポート本文をご覧ください)
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