2024年度 最低賃金改定の影響に関する調査レポート

2024年度 最低賃金改定に向けて

7月24日、中央最低賃金審議会にて、最低賃金改定の引き上げ額の目安が50円と答申されました。昨年2023年度は全国加重平均で前年比43円（＋4.5％）で過去最大の引き上げ額でしたが、仮に、各都道府県が目安通り改定した場合、2024年度は50円（＋5.0%）、全国加重平均は1,054円に達する見込みです。

今回の引き上げ額の目安をもとにした「2024年度想定最低賃金」を下回る可能性がある求人割合を6月時点で調べたところ、全体で39.9％でした。都道府県別では、滋賀、大阪、神奈川で5割を超えており、職種別では「販売・サービス系」と「フード系」で4割を超えました。2024年度は引き上げ額が例年より大きいため影響範囲が広く、これまでは下回らなかった職種にも影響する可能性があります。

地域別最低賃金以上の賃金額を支払わない場合には、最低賃金法に罰則（50万円以下の罰金）が定められています。時給だけでなく、月給や固定残業代を時給換算した場合にも下回ることがないようご注意ください。また例年、基本給は修正したものの、残業・深夜手当等の修正漏れが発生しています。本レポートを機に賃金体系や求人内容などのチェックを早めにしていただくことをお勧めします。