各種調査

2023年08月10日

#アルバイト・パート#時給・賃金

2023年度 最低賃金改定の影響に関する調査レポート

この調査レポートは、ジョブズリサーチセンターが毎月調査発表している「アルバイト・パート募集時平均時給調査」のデータを利用し、中央最低賃金審議会答申(7月28日)の引き上げ額の目安をもとに影響を予測したものです。従来よりも引き上げ目安額が高く、影響を受ける範囲が広い可能性があるため、まだ各都道府県の最低賃金決定前ですが、早めに自社求人の点検、対応を検討いただく材料としてまとめています。

本レポートでの「2023年度想定最低賃金」の定義
2022年度最低賃金に、今回引き上げ額の目安を足した金額を「2023年度想定最低賃金」と表記しています。各都道府県の金額についてはp.3をご覧ください。
※目安通り改定された場合を想定したものであり、各都道府県が決定した最低賃金ではないことにご留意ください。

調査ダイジェスト

2023年度 最低賃金改定に向けて

7月28日、中央最低賃金審議会にて、最低賃金改定の引き上げ額の目安が39~41円と答申されました。昨年2022年度は全国加重平均で前年比31円(+3.3%)で過去最大の引き上げ額でしたが、仮に、各都道府県が目安通り改定した場合、2023年度は41円(+4.3%)、全国加重平均は1,002円に達する見込みです。

今回の引き上げ額の目安をもとにした「2023年度想定最低賃金額」を下回る可能性がある求人割合を6月時点で調べたところ、全体で34.8%でした。地域別では、北海道、東海、関西で4割近い割合となり、職種別では「販売・サービス系」で4割を超えました。 2022年度改定では6月時点で32.2%であり、2023年度は引き上げ額が例年より大きいため影響範囲が広く、これまでは下回らなかった職種にも影響する可能性があります。

地域別最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合には、最低賃金法に罰則(50万円以下の罰金)が定められています。時給だけでなく、月給や固定残業代を時給換算した場合にも下回ることがないようご注意ください。また例年、基本給は修正したものの、残業・深夜手当等の修正漏れが発生しています。本レポートを機に賃金体系や求人内容などのチェックを早めにしていただくことをお勧めします。

調査結果の詳細はこちらのPDFをご覧ください
※ 無料でダウンロードできます。