座談会レポート 「今こそ話したい!これからの多様な働き方」

2020年12月15日

採用シーン別にオンライン面接で伝えることを準備しよう

採用担当者がオンライン面接に向けて打ち合わせをしているイメージ写真

座談会の概要

この座談会では、新しい時代の転換期においてそれぞれが感じている変化を不安として抱えるのではなく、前進するためのヒントにしていきたいと考えています。
6回目となる今回の座談会テーマは「効果的なオンライン面接」についてです。後編は採用シーン別のオンライン面接のポイントについてお聞きします。

  • 細井 智彦さんの写真

    細井 智彦(ほそい ともひこ)
    就職・転職面接コンサルタント/細井智彦事務所(Office TH)代表

    株式会社リクルートキャリアを経て2016年3月独立し現職。採用側と応募者両方の立場に精通する経験を活かし企業と応募者の採用活動や面接場面での機会創出に向けた指導啓蒙に取り組む。新型コロナの影響で、オンラインでの研修やWEBによる面談・面接ノウハウの提供についても実施中。

  • 市石 喬さんの写真

    市石 喬(いちいし たかし)
    株式会社リクルートジョブズ
    営業本部 エリアマーケット営業統括室 エリア営業2部 広島1、2グループ
    グループマネージャー

    2005年 リクルートHRマーケティングに中途入社し、『タウンワーク』『フロム・エー』などの営業に。首都圏でリテール担当1年、大手担当4年を経て、GM任用のタイミングで営業企画へ。2018年からは再び営業部に戻り、GMとして福岡・北九州・大分を経て、2020年4月より広島に着任。趣味の筋トレで心も体も鍛える営業マン。

オンライン面接では「会社の雰囲気」「社風」を伝えよう

宇佐川:オンライン面接を実施しようとした際に、デバイスの準備もですが、場所選びも気になる企業担当者も少なくないと思います。音声が他に漏れないか、背景が見えてしまうが綺麗な会議室がない‥など。

細井:対面でもオンラインでも同じですが、「面接はお国自慢でいいですよ」と私はよく伝えています。つまり、綺麗な会議室でなくても、その会社らしさを伝えられればいいのです。

宇佐川:私が知る会社でも、オンライン面談(面接前)を食堂で実施していて、意図せずに、12時のチャイムや・昼休憩に従業員が集まってくる様子が映ってしまったが、会社の雰囲気として伝えられてむしろよかったかも、というお話を聞きました。

細井:そうですね。そういった“ゆるさ”はオンライン面接で双方緊張しているなかでは、より魅力的にうつると思います。たとえば、オンライン面接を採用担当者と社長で対応するときも、社長ひとりが話し続けるのではなく、担当者と社長で掛け合いのように話すだけでも、その会社の雰囲気は一人で話すより伝わります。あるいは、社長でなくても、採用担当者数名の掛け合いでもいいかもしれません。上司や先輩だけが話し続けるのではなく、複数人で建設的に会話を展開している様子が伝えられると職場の風通しの良さのような社風が伝えられると思います。

市石:なるほど。それはどのようなテクニックが必要でしょうか。

細井:まず自社の「会社の雰囲気」「社風」を言語化してください。難しい場合は従業員に直接聞いてもいいと思います。ある会社の社長が「自分では自信がなかったので従業員に魅力を聞いてみました。ある従業員は~~」と実際に聞いた話を説明会で伝えたところ、好評を得ていました。そういった手段は使えると思います。

自社の雰囲気や社風などを面接者に伝えているイメージ写真

採用シーン別にみるオンライン面接のアドバイス

宇佐川:伝える内容は、オンライン面接でも、従来の面接と根本的には変わらないことをお聞きしました。そのうえで、オンラインだからこその特性もあり、「会社の雰囲気」や「社風」が伝わる工夫も教えていただきましたが、最後に採用シーン別にみるアドバイスをお聞かせください。

【シーン① 店長など職場の中心となる社員を採用したい場合】
 キャリアアップを目指して応募される方が多い。

【シーン② パートスタッフ(主婦やシニアなど)を採用したい場合】
 仕事をしていない時期(就業ブランク)があることも。働くこと自体に不安がある方も多い。

細井:
【シーン① 店長など職場の中心となる社員を採用したい場合】
オンラインの特性、ロケーションフリーを活かし、ぜひロールモデルとなる従業員同席で面接を実施されてみてはいかがでしょうか。全部でなくても一部の参加でも大丈夫です。
目的は、応募者の方が気になるところをロールモデルとなる従業員のケースで知っていただくことです。店長やリーダー役の方は仕事内容のみならず、責任範囲(たとえば病欠したらどうなるのかなど)、実際に苦労していること、今後のキャリアイメージも気になると思います。このような内容は面接で聞きたいけど実際には聞けなかったという声が多い内容のため、面接でそれが聞ける場づくりができるといいと思います。

雑談を交えながら面接の場を和ましているイメージ写真

【シーン② アルバイト・パートスタッフ(主婦やシニアなど)を採用したい場合】
雑談を意識しましょう。たとえば声が小さくて聞き取りづらいというのは従来の面接では、印象があまり良いとは言えないでしょう。特に飲食業や販売業などで接客を伴う仕事の場合、採用は難しいかもしれません。でも、面接で緊張しているということも考えられますよね。オンライン面接ではあえてツッコミを入れてみて雑談につなげることができます。「少し声が小さいようですが、周りにどなたかいらっしゃるんですか。気になりますよね」など、相手を気遣いながら雑談につなげることができますし、声量も調整できます。
また、あまり長期目線で話すよりも少し先の話、入社直後の話に重点を置くといいと思います。正社員はキャリアアップなど会社がどのような長期計画を持っているのか気になると思いますが、アルバイト・パートスタッフはそれよりも安心して入社できるか、初日は何をするのか、どのような人と一緒に働くのか、など入社初日から直後のことに対して特に気になることが多いため、その点をお話できるといいと思います。

オンライン面接を終え、充実し前向きになった求職者のイメージ写真

今回は「効果的なオンライン面接」をテーマでしたが、対面・オンラインという手法が変わっても採用担当者と求職者が気になることは変わらない…という基本をおさえ、オンラインだからこその活かし方をお聞きしました。
新型コロナウィルス感染拡大の影響で導入、実施が進んだオンライン面接は、今後感染が収束しても、活用される可能性は十分あるでしょう。そのときは更にオンライン面接の活用が今よりも進化しているかもしれません。まずは体験してみる…からはじまる様々なポイントが皆さまのご活用のヒントになれば幸いです。

文/茂戸藤 恵(ジョブズリサーチセンター)